誕 生とあゆみ

(開館30周年記念誌 平成29年 9月作成)

会 館建設の主要経過

昭和56(1981) 6月  “総合見本市会館(仮称)建 設協議会”(会長:馬 場京都大学教授)及び同協議会内の

ワーキング・グループを設置して検討に着手

昭和56(1981)12月 建設基本構想を策定

昭和58(1983)3月 “建設基本計画(そ の1)”を策定

昭和58(1983)6  建設候補地として京都ファッション産業団地を選定

昭和59(1984)3  京都府が建設用地を購入

昭和59(1984)4月 “建設基本計画(そ の2)”を策定

昭和58(1983)6月 基本設計・実施設計の実施

昭和60(1985) 3

昭和60(1985)10月 京都府議会の承認議決

昭和60(1985)11月 会館の建設工事着工

昭和61(1986)4月 ()京 都府総合見本市会館の設立

昭和62(1987)3月 会館の竣工

昭和62(1987)4月 会館のオープニング

 

当時の見本市・展示活 動をめぐる状況

京 都府総合見本市会館の建設計画が進められたのは、オイルショック後の昭和56 (1981)年 頃でした。当時の京都における見本市・展示活動は、室町・岡崎・宝ヶ池に集中し、これら3つ の極に位置する京都会館や京都市勧業館、京都産業会館、国立京都国際会 館などを中心に展開されていました。

一 方で旺盛な展示需要に支えられて展示スペースは不足傾向にあり、既存施設では十分に対応できない大型商品の展示や技術・情報交 流、会議とリンクしたソフトな形態の展示 活動が重視されるようになりました。コンベンションセンターや展示場とホールが一体となった複合的な展示場建設が求められていま した。

 

動き始めた総合見本市 会館建設計画

京 都府は昭和56(1981)6月、 京都の経済界や大学などの有識者を中心とする「総合見 本市会館建設協議会」(会 長・馬場正雄京都大学教授)を 設置して検討に着手。同年12月、 「建設基本構想」を策定し、「京都府の活性化に資する展示・技術・情報交流機能をもち、国際化に対応できる総合的な産業振興の中核的 拠点づくり」についての検討を進めまし た。

昭 和58(1983)6月、 建設候補地として京都市南部地域の「京都ファッション産業団地」を選定するとともに建設は京都府が行い、管理運営は第3セ クター方式を導入することを確認しました。候補地は名神京都南インターに近く 交通アクセスにも恵まれていましたが、さらに京都駅南口再開発事業が一部完成、同時に周辺では竹田駅への地下鉄延伸や油小路通の 整備も進んでいました。昭和59(1984)4月、 同協議会において建設基本計画が決定されました。

 

総合見本市会館建設計 画が本格化

京 都府は、昭和58年度から建設に向けて本格的に動きはじめました。昭和58(1983) 7月 に開かれた京都府知事・京都市長の定例懇談会で、林田知事(当時)が今川市長()に協力を要請。昭和59(1984)3月に地権者の方々の理解と協力により建設用地の買収が行われました。昭和60(1985)年の京都府議会9月 定例会で建設工事の承認を得て、本格的な建設工事に入ることになりました。会館の建設工事は、同年11月 に着工、昭和62 (1987)3月 に完成しました。

新 しい総合見本市会館は、従来の展示場には見られなかった無柱・高天井構造で多彩な 見本市・イベント・文化催事などに対応できるように設計され、新時代の先駆的施設として建設されました。総事業費約85億 円(用地費約30億円/建設工事費約55億円)を投じて建設さ れましたが、京都経済界からの強力な支援(建 設費15億 円・建設用地1,254平 方メート ルの寄附)を受けました。また、間近に控えた平安建都1200年 記念事業にも位置づけられ、 21世紀に向けた京都の産業・文化の情報発 信・交流拠点として府民から熱い注目を浴びて 誕生しました。

 

財団法人設立と「パル スプラザ」の開業

会 館の運営主体は、「総合見本市会館建設協議会」の検討結果を踏まえ、京都府・京都 市・経済界による第3セ クター方式となりました。会館を管理運営し、見本 市及び展示会の開 催、産業情報の提供等を行うことにより、京都府経済の振興に寄与するほか、府民文化活 動の振興に資することを目的として、昭和61(1986)4月、「財 団法人京都府総合見本市会館」が設立されました。会館のオープンに当 たっては、京都府総合見本市会館が末永く府民に愛され、親しまれる施設となるよう願い、昭和62(1987)2月、府民からの公募で「パ ルスプラザ」の愛称をつけていただきました。

京 都府総合見本市会館「パルスプラザ」は、昭和62(1987)42日、京都の新たな産 業文化振興拠点としてオープンしました。京都ではこの年、京都市の地下鉄(北 大路-京都 間)5月に開業 されています。また、11月 には、「21世 紀における歴史都市」をテーマに京都で開催された「世界歴史都市会議」を記念して「世界歴史都市博」が当会館で開催さ れ、会館オープンの年に華を添えることができました。

 

ここ5年 間は稼働率も向上

開 館から30年。開館当初は好景気に支えられ、高い稼働率を維持していまし た。バブル経済崩壊以降の景気低迷、リーマンショックによる世界金融危機などの影響により厳しい状況の時期もありました。

開 館20周年の節目には、記念式典のほか感謝の気持ちを込めた記念事業「あ りがとう フェスタ」のイベントを開催し、5万人近くの方々にご来場いた だきました。

直 近の10年は、平成227月から愛称を「京都パルスプラザ」に改め、営業活動の強化やホームページ、パン フレットのリニューアルなどの広報活動にも注力してきました。

ま た、平成23年に京都駅からの路線バス「京都らくなんエクスプレス」が開 通。平成22年の第二京阪道路や平成27年 の京都縦貫自動車道の全線開通によって交通ネットワーク環境も大きく改善し、平成25年4月には一般財団法人へ移行しました。

こ れからもサービスの向上に努め、京都の産業・文化の振興に寄与し活用される施設として、府民・利用者の方々に親しまれ、また愛される 会館運営を目指します。

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